医学部を受験する際の大学志望理由について

医学部受験の際の志望理由書、面接において、「志望校のカリキュラムや教育内容についてはいわないように」と受験生にお伝えしてきました。

受験生の多くは、志望校のパンフレットを見て、その内容を大学志望理由に当てはめようとします。例えば、「○○の授業があることに関心があり、志望しました。」、「体験実習の内容に惹かれました。」などです。しかし、この志望理由は面接官や学校の先生方にとって普遍的であり、他の大学との差別化に値するものではありません。

そういった理由から、「志望校のカリキュラムや教育内容についていわないように」伝えてきたのですが、各大学のパンフレットを見たり、話を聞くと、そのカリキュラムや教育内容について大学側が特に力を入れていることに気付きました。

先ほどの例は具体性がありませんが、「○年生にある●●大学の独自の授業は、□□なところで他では学べない授業だと感じました。」、「○○の授業にこれだけの時間を使って丁寧に学べるのは、●●大学しかないと思います。」といった具体性のある志望理由であれば、「志望校のカリキュラムや教育内容について触れてもいいのではないか」と感じています。

そういった志望理由を出すためには、志望校独自の教育内容や差別化している部分について把握する必要があります。簡単なことではないですが、各校を比較し、志望校の特徴を見出した上で志望理由を作成しましょう。

医学部の共通テストの利用入試、受けるべき?

2023年度の大学入学共通テストの出願は、2022年9月26日(月)より始まります。私立の医学部受験の場合、共通テスト利用入試は受けるべきなのでしょうか?

2022年度の大学入学共通テストは”数学ショック”というワードも生まれたほど、数学が難しくなりました。実際、数学1Aの平均点は38.0点で、前年の57.7点よりも大幅に低くなりました。数学ⅡBについても、平均点は43.1点で、同じく前年の60.0点より下がりました。合計すると、36.6点もの差があります。

その他の科目についても全体的に難しく、自己採点の結果にショックを隠せない受験生も多く見られました。今年の大学入学共通テストはそのくらい難しいものであった、というのを念頭において、私立医学部の大学入学共通テスト利用入試の合格最低点をみていきましょう。

大学入学共通テスト利用入試の合格最低点を公表している大学は決して多くはありませんが、参考にしてみてください。

藤田医科大学は、75.5%、大阪医科薬科大学は、75.7%という結果になっています。この2校については、国語も含まれます。ちなみに、大阪医科薬科大学の2年前のセンター試験利用入試のボーダーは、88.0%、藤田医科大学のボーダーは、86.6%でした。

つまり、私立医学部の大学入学共通テストで合格するには、少なくとも80%は欲しい計算になります。

また、大学入学共通テストは独特な問題も多いので、テスト対策は必須です。共通テストに適した対策且つ80%以上の正答率が求められるので、国公立医学部の共通テストのボーダーとほぼ同等になります。

そのため、国公立大学との併願をしない私立医学部専願、私立歯学部専願の受験生の共通テストについては、消極的な見方をしています。

医学部受験の変更で受験生に与えられる影響とは?

医学部受験は毎年変化し、志願者数も大きく変わります。その変化により、受験生にはどのような影響が考えられるのでしょうか?

大きな変化の1つには「学費」が挙げられます。
私立医学部の偏差値ランキングは、学費と深く関係します。学費の安い医学部の偏差値ほど高い傾向にあるのです。

例えば、順天堂大学医学部は学費が大幅に下がったため、難易度が上昇しました。「学費」のみの変更となりますが、大きな影響を与えたのは間違いありません。

来年はこの学費の変更を関西医科大学医学部が実施します。
来年4月の入学生から、6年間の学費を670万円減額します。これまでの学費は6年間で2,770万円でしたが、学費の変更により、2,100万円となります。
また、初年度の納入金も570万円から290万円に引き下げられます。

大阪医科薬科大学と学費を比較すると、関西医科大学の方が1,000万以上も安い学費となるため、主に国公立医学部との併願者の動きがどうなるか、注目されています。

もう1つの大きな変化は「試験科目」です。

金沢医科大学は、医学部の総合型選抜において、志願者を多く集めています。これは、試験科目のうち、「数学がⅠAのみ」であることが理由です。数学ⅡB、数学Ⅲもないので、受験生が多く集まっているのです。

来年はこの試験科目の変更を、東海大学医学部が実施します。
数学の出題範囲から数学Ⅲが除外されたため、受験生の多くにとって、嬉しい変更になったと思います。ここのところ、志願者が多いとはいえなかった東海大学医学部にとって、良い風向きになるのではないかと注目されています。

この他にも、「入試日程」は特に志願者数に大きな影響を与える部分です。

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